専門家コラム

マジョレットのいまを見つめる。ホビー製品として日本での新たな一歩を踏み出した

これまでの玩具菓子とは別に、れっきとしたホビー製品として日本での新たな一歩を踏み出したマジョレット。
自由な商品展開が可能になり、これまで日本のファンには馴染みのなかった製品も手に取ることができるようになりました。

 

本国と遜色ないラインナップを実現している現在を振り返って、マジョレットの“いま”に迫りたいと思います

 

この記事の著者

平久江 春輝(ひらくえ はるき)

平久江 春輝(ひらくえ はるき)

自動車雑貨・ミニカー専門店「ヒラク堂」店主。ミニカーをはじめ、玩具や模型、カタログなどの紙物、雑貨に至るまで、自動車にまつわる「モノ」全般を探求対象とし、幅広い見識を持つ。
ミニカーから自動車のカタログまで扱うフリーマーケット「カーサブカルマーケット」の運営に携わるなど、クルマ文化を愛するさまざまなジャンルの人々が、互いの「好き」を共有し合う場所作りにも精力的に取り組んでいる。

  マジョレットミニカー公式オンラインショップ  
   
 

世界中のクルマが揃うマジョレットのラインナップ

 

マジョレットのラインナップを眺めると、まず気づくのは世界中のクルマが揃う選択肢の豊富さではないでしょうか。

 

乗用車から特殊車両、話題の新型車から懐かしの旧車まで続々と発売されるテンポの良さは、あらゆるクルマ好きの琴線に触れる魅力を放っているといえるでしょう。

 
 

マジョレットの“いま”を語る3つの国

 

そんな膨大なラインナップをつぶさに観察すると、マジョレットの“いま”を語るに重要な3つの国が見えてきます。
それは「フランス」、「ドイツ」、「タイ」の3カ国です。

 

■フランス|マジョレットが誕生した国

 

まずフランスはマジョレットが誕生した国として重要な意味を持ちます。
1964年のブランド誕生以降、1970年代に急成長を遂げてフランスを代表するミニカーメーカーとなったのがマジョレット社でした。

 

同社は1992年の破産を経てブランドが売却され、後にフランスから離れることになりますが、創業時の精神が受け継がれていることは現在のラインナップからも見て取れます。

 
ルノー 4L ガレージ スガン/DS 21/2024 ルノー 5 EV
 

最新のEVである「2024 ルノー 5 EV」から、往年の製品に対するオマージュが込められた「ルノー 4L ガレージ スガン」や「DS 21」まで伝統を重んじるラインナップが特徴です。

 

「2024 ルノー 5 EV」は実車においても1970年代に発売された初代モデルをデザインモチーフとしており、マジョレットからも当時製品化されていた経緯があります。

 
2024 ルノー 5 EV
 

現行車でありながら、こうした歴史との関連性を持つ車種をチョイスするあたりにマジョレットの「フランス発祥のブランド」へのこだわりを垣間見る気がするのです。

 
 

■ドイツ|現在ブランドを所有するグループの拠点

 

続いてのドイツは、現在マジョレットブランドを所有しているシンバ・ディッキー・グループの所在地です。
創業地フランスでの破産の後、紆余曲折を経て2010年にブランドを取得した同社は以後積極的な商品展開でマジョレットを育て続けています。

 

ドイツといえばヨーロッパを代表する自動車大国であり、世界的に有名なプレミアムブランドを多く輩出していることで有名。そんな背景を反映して、マジョレットでは実車ブランドを全面に出した展開が目を引きます。

 
AMG・BMW・ポルシェのブランド別シリーズ
 

現在のラインナップでは、メルセデス・ベンツのスポーツ系ブランドである「AMG」、「BMW」、「ポルシェ」の3ブランドを展開。ワンメイクでシリーズを構成する特別なアプローチを採っています。

 

それぞれが世界中にファンを持つ唯一無二のブランドであり、ドイツ資本となったマジョレットを象徴する勢いのあるシリーズ群といえるでしょう。

 
 

■タイ|マジョレットの生産の本拠地

 
シャシーに刻印されたMADE IN THAILAND
 

最後のタイは、マジョレットの生産における本拠地です。現在のラインナップを裏返してシャシーに注目すると「MADE IN THAILAND」と刻印されているのが確認できるでしょう。

 

タイでの生産はマジョレットが未だフランスを本拠としていた1987年に始まり、以後次第に移行していきました。現在は一部のプレイセットを除く生産される製品のほとんどがタイ製となっています。

 

とはいえ、独立系の自動車メーカーを持たない国ゆえに一見してマジョレットのラインナップとの関係性は薄いようにも思えます。

 

一方でタイは日本を中心とした多くの自動車メーカーが生産拠点を置き、東南アジア最大の自動車生産国であるのも事実。日本メーカーとの結びつきが強いだけに、マジョレットから製品化される日本車の中にはタイを走るクルマにインスパイアされたものが含まれています

 
いすゞ Nシリーズ
 

「いすゞ Nシリーズ」は日本ではエルフと呼ばれる小型トラックの海外向け仕様をモデル化したもの。輸出名である「NPR」のエンブレムや日本仕様と異なるバンパー形状が再現されており異国情緒が溢れているのですが、これが不思議と右ハンドルなのです。

 
いすゞ Nシリーズの右ハンドル
 

ここで注目したいのがタイの交通事情で、日本と同じ左側通行。すなわち現地のクルマは右ハンドルです。

 

またいすゞにおいても1963年にタイにおける組立を開始した歴史を持ち、長年に渡り同国の商用車トップシェアを保持する現地に根付いた活動が伺えます。

 

そんな背景を含めてマジョレットのモデルを手に取ると、ミニカーの製造に携わる人々が普段どんなクルマを目にしているのか想像できる気がしますね。

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“ゆかりの地”を大切にするマジョレットのこれから

 

こうして振り返ると、現在のマジョレットがそのブランドを構築してきた“ゆかりの地”を大切にしていることが伺えます

 

2024年にブランド誕生60周年を祝う製品がリリースされたのも記憶に新しく、長い歴史に裏付けされた魅力的な商品展開を見せるマジョレット。日本においても本格的なコレクションが始められるようになった今、その動向から益々目が離せません。

 

マジョレットミニカー公式オンラインショップでは、フランス車からドイツのプレミアムブランド、日本車まで幅広いラインナップを一覧できます。国やメーカー、テーマ別から検索することもできるので、ぜひチェックしてみてください。

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